2018-07-19
![ミニ クロスオーバー Fine[ファイン]](images1807/fine180719/001b.jpg)
ミニから初めて発売されたPHEV 車として話題を集めている、クロスオーバーのプラグインハイブリッド車。ガソリンと電気の使い分けで環境に配慮したドライブを楽しめるこのクルマは、ハイブリッド特有のスムーズな走りに加え、4WDの力強い足まわりも強みのひとつ。シティクルーズとロングドライブの両方で頼りになる相棒だ。
忙しさを理由に、自然と接する時間が減っていく。都会暮らしのナチュラリストであれば、こうした悩みを抱えている人は少なくないはずだ。しかし、奥の手はちゃんとある。たとえば、広尾にあるレ・グラン・ザルブルに足を運ぶことは、そのひとつ。大きなタブの木の幹を使って建てたツリーハウスがシンボルになったこのカフェは、さまざまな木々やツルが生い茂った緑豊かな空間が自慢。ここで有機野菜をふんだんに使ったランチを味わうひとときは、まさに森林浴そのものといえる。都会のど真ん中にいることが信じられないくらい、心が安らぐのだ。
そんな都会のオアシスに出かけるときの清々しい気分をよりいっそう盛り上げてくれるのが、ミニから誕生したプラグインハイブリッド車だ。もともと、ガソリン車とディーゼル車が存在したクロスオーバーをPHEV化したこのクルマの持ち味は、状況に応じてエンジン車とEV車、2つをミックスしたハイブリッド車という3つのタイプを使い分けられることだろう。ロングドライブでは、エンジンとモーターを併用するハイブリッド走行“オートeドライブ”が理想だが、街をクルーズするだけならガソリンを使 わないEV走行“マックスeドライブ”で、エコな走りを楽しむこともできる。どちらの走行モードでも、発進はシフトチェンジがいらないモーターが担うため、走り出しの加速はエンジン車とは比較にならないほどスムーズ。そのため、ストップ&ゴーの多い街乗りでストレスなく走ることができる点も、街クルーズの心地よさを底上げする要素といえる。
ちなみにEVのみで走れる距離は、フル充電の状態で42.4km。道路状況やエアコンの使用などで短くなることもあるが、万が一充電量が心配になってもガソリンを使ったエンジン走行にスイッチひとつで変更できるので、とっても安心。充電しながら走っているうちに、バッテリーが溜まってきたら、またEV走行に戻せばいいのだ。環境にもドライバーにもやさしい走りに身をゆだねながら、緑に囲まれた隠れ家に繰り出す。自然派にとっては、まさに至福の時間といえるだろう。
PHEV 車のアイコンとして、プラグをモチーフにしたイエローバッジを両サイドとリアに配置。ひと目でミニとわかる外観を継承する一方、外まわりにLED デイライトリングを加えたヘッドライトがスポーティさを醸し出す
| 車名等 | MINI / CROSSOVER[PLUG-IN HYBRID](COOPER S E ALL4) |
| パワーユニット | 1.5L 直列3気筒 ミニ ツインパワーターボ |
| 総排気量 | 1498cc |
| 駆動方式 | 4WD(前輪:エンジン、後輪:モーター) |
| トランスミッション | 6速AT |
| 乗車定員 | 5人 |
| 車両寸法 | 全長4315×全幅1820×全高1595mm |
| 燃料・燃費 | ハイオク・17.3km/l(ハイブリッド燃料消費率・JC08モード) |
| EV走行航続距離 | 42.4km |
ミニのクロスオーバーが強みを発揮するのは、決して近距離のドライブだけに限らない。いわゆる電気自動車にはまだまだロングドライブに不向きな車種も多いが、プラグインハイブリッドならその心配は無用だからだ。エンジンとモーターを使ったハイブリッド走行に切り替えれば、近県のサーフポイントに出かける長距離ドライブやアウトドアなども難なくこなせてしまう。万が一、充電量が心配な場合でも、バッテリーを切ってエンジンで走行すれば、走りながら充電することもできるので安心だ。
また、ハイブリッド走行というとマイルドな乗り味を想像してしまいがちだが、実際に乗ってみるとそのイメージはいい意味で裏切られる。100kmまでの加速タイムは、EVの特性を生かすことで、わずか6.8秒という従来のSUVとは別次元の速さ。しかも、このモーターを使った加速は、ダイレクトに力が伝わるため、体感的には数値以上に感じられるのだ。これなら高速道路の合流で、もたつくことはなくなるし、追い越し車線を使って走行車線のクルマを追い抜く際もスムーズ。加えて、走行中はハイブリッド特有のなめらかな走りを堪能できる点も嬉しい要素のひとつとなっている。
さらにおもしろい特徴といえるのが、駆動方式がドライブモードによって切り替わること。エンジンだけを使えば前輪駆動となり、モーターだけのEV走行にすると後輪駆動に。そしてハイブリッド走行でエンジンとモーターを併用する場合は、走行状況に応じて4輪駆動となる。3つの駆動方式の違いを楽しめることがあまりにも新鮮なので、クルマ好きに拍車がかかるドライバーが増えるかもしれない!?