リスボン日和

十歳の娘と十歳だった私が歩くやさしいまち
イム・キョンソン著 熊木勉訳
カバーイラスト:北住ユキ

定価1760円 | 発売日 2024-09-12


 




Contents



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両親との思い出の地リスボンで、過去と向き合い、子どもとの絆を深く考える。

 

新しい時代の女性像を書き続け、韓国の女性たちから愛される作家イム・キョンソン。

 

自身が「もっとも大切な作品(朝鮮日報 2023-05-03)」と位置付けるエッセイ『リスボン日和 十歳の娘と十歳だった私が歩くやさしいまち(原題:やさしい救い)が待望の邦訳出版!

 

亡き父母への様々な思いを胸に、幼少期に家族と過ごした思い出の地に娘ユンソとともに再訪することを決意したキョンソン。過去の思い出と向き合い、家族の大切さや娘との新たな絆を築いた12日間の旅路を記す。

 

「母さん、父さん。私、ユンソを連れてリスボンに帰ってきたよ。」
-『リスボン日和』作中より-

 

母さんと父さんが、あの時期、幸福であったということ。
不器用であったとしても、私は愛されていたということ。
そして、私もこれから私の子を思いきり愛さなければならない。ほかに何を望むことがあろう。それで充分なのである。

 

【目次】

Prologue リスボンへと帰る前に/Day1 到着/Day2 それぞれの旅行の仕方/Day3 リスボンの色/Day4 オリーブの木と異邦人たち/Day5 私たちが輝いていたころ/Day6 繊細で美しいものを思う/Day7 深い静けさ/Day8 休息/Day9 サウダーデの時間/Day10 都市の素顔/

 


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著者:イム キョンソン(林慶琁)

韓国ソウルに生まれ、横浜、リスボン、サンパウロ、大阪、ニューヨーク、東京で成長、10年あまりの広告会社勤務等を経て、2005年から専業として執筆活動。著書にエッセイ『母さんと恋をする時』(2012)、『私という女性』(2013)、『態度について』(2015)、『どこまでも個人的な』(2015)、『自由であること』(2017)、『京都に行ってきました』(2017)、『私のままで生きること』(2023)、小説『ある日、彼女たちが』(2011)、『覚えていて』(2014)、『私の男性』(2016)、『そばに残るひと』(2018)、『そっと呼ぶ名前』(2020)、『ホテル物語』(2022)ほか多数。歌手でもあり作家でもあるヨジョとは『女性として生きる私たちに│ヨジョとイム・キョンソンの交換日記│』(共著:2019)も刊行(NaverAudioclipで「ヨジョとイム・キョンソンの交換日記」を配信)。邦訳に『村上春樹のせいで│どこまでも自分のスタイルで生きていくこと│』(渡辺奈緒子訳:2020)がある。独立した個としてそれぞれが誠実に、自分らしく生きることをテーマにしたエッセイを多く書き、小説ではもっとも大切な価値観として「愛」を見据え、恋愛を主に扱う。

 

訳者:熊木勉(クマキ ツトム)

富山県高岡市生まれ。天理大学外国語学部朝鮮学科、崇実大学校大学院国語国文学科碩士課程および博士課程修了。高麗大学校日語日文学科助教授、福岡大学人文学部東アジア地域言語学科教授を経て、現在、天理大学国際学部韓国・朝鮮語学科教授。専門は韓国・朝鮮近現代文学。著作・翻訳として『朝鮮語漢字語辞典』(共著、大学書林、1999)、『太平天下』(蔡萬植:共訳、平凡社、2009)、『思想の月夜』(李泰俊:単訳、平凡社、2016)等。主要な論文に「金ギョン(王へんに景)麟のモダニズム│植民地期の詩と詩論を中心に│」(『天理大学学報』、第74巻第1号、2022)、「李泰俊の日本体験―長編小説『思想の月夜』の「東京の月夜」を中心に―」(『朝鮮学報』、第216輯、朝鮮学会、2010)、「太平洋戦争下の朝鮮における抒情詩の姿(上)」(『福岡大学研究部論集』第6巻A;人文科学編第6号、2007)等。

 




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