■概要
著者と俳句とのつき合いは、胃癌手術後に参加した「知音」の勉強会が始まり。以来9年過ぎた頃、句集を出すことを勧めたのは夫・原田芳雄でした。まだまだ先のことと思われていたところ、平成23(2011)年夏に他界。夫の盟友の後押しを得て、一周忌にむかい本書を上梓。五・七・五に込められた日記のような句集です。題字・写真・画は原田芳雄によるもの。
■主な内容
●平成十四~十九年
もちつきや裸男の湯気の立ち
麻酔からさめて三年麦の秋
ブルースのライブ打上とろろ汁 他
●平成二十~二十三年
誕生日の漢の唄ふ早春賦
オリオンの煌めき大鹿夜間ロケ
冬の夜や病室十二階なる異界 他
●平成二十四年
夫歌ふブルース愛し暮の秋
時雨るるや出逢ひは七〇年六本木
生きぬけとお燈祭の芳雄の声 他
●「俳」でつながった二人へ 宇多喜代子
●あとがき